100歳の祖父の大好物はトンテキ

沖縄県は長寿の県として知られているが、その長寿の秘訣の1つとして、豚肉をよく食べているからではないかと言われているらしい。その説には個人的にうなづけるものがある。私の100歳を超えた祖父の大好物がトンテキで、今でもよく食べているからだ。トンテキは私も大好物だが、しっかり味付けした我が家のトンテキは豚肉が結構な歯ごたえになり、歯の悪いお年寄りには不向きな料理かと思われる。しかし祖父は入れ歯の歯で、硬くボリュームのあるトンテキをモリモリ食べる。働きざかりの私と同じだけの量を食べるので、まだまだ祖父は元気だと安心できるいつもの食卓のワンシーンだ。

私が住んでる町は高齢者が100歳を超えると、長寿のお祝いとして誕生日には記念品やお祝い金が贈られる。ほとんど寝たきりのご老人でもそのお祝いはもちろん頂けるが、私の祖父はまだピンシャンしているので、自分の手でしっかりそれらのものを受け取れる。頂いたお祝い金でひ孫にお小遣いを与えたり、私の妻に何か美味しい食材を買って家族にふるまってくれるよう渡したりもするのだ。お祝い金に限らず祖父は資産がまあまああるので、いつも様々な面で助けてもらっている。私の就職活動の時には、80歳目前だった祖父が古巣の通信社に連日おしかけ、祖父の現役時代にはペーペーの平社員だったその当時の社長に私の就職をごり押しし、私はまんまとその有名通信社に就職することさえできた。

孫の私ですらそうなのだから、私の父や父の兄弟たちも祖父には本当に世話になっていて、我が家では祖父は、皆に本当に愛されている。祖父には大好物のトンテキを、いつまでも美味しく食べていてもらいたいものだと心から願う。